大唐見聞録 7話あらすじ
あらすじ【登場人物】
雲燁(うんよう) 藍田県男(らんでんけんだん)、安瀾に瓜二つの、小冉(しょうぜん)のことを一途に思っている
李安瀾(りあんらん) 安陽公主、自分を助けてくれる雲燁のことが好きになっている
盧寿(ろじゅ) 現代の王教授に瓜二つ、山東一派の長、雲燁の学識の高さに感服、頑固な性格
盧辛月(ろしんげつ) 盧寿の孫娘、気遣ってくれる皇太子殿下のことが気になり始めている
李綱(りこう) 皇太子殿下の先生、盧寿の弟子
李承乾(りしょうけん) 皇太子殿下、雲燁を信頼している、姉の安瀾とくっつけようとしている
李世民(りせいみん) 皇帝陛下、山東一派の盧寿を皇宮に入れようと考えている
長孫皇后(ちょうそんこうごう) 義娘の安瀾のことを実の娘のように思っている
小冉(しょうぜん) 現代の雲不器(雲燁)の彼女、安瀾に瓜二つ
程将軍(ていしょうぐん) お酒好きな豪快な将軍
秦懐玉(しんかいぎょく) 秦瓊(しんけい)将軍の息子
李得誉(りとくよ) 李靖(りせい)将軍の箱入り息子
呉尚儀(ごしょうぎ) 尚儀:礼楽に携わる宮中の女官
侯君集(こうくんしゅう) 安瀾の母:田若蘭の追封を一人賛成してくれた将軍、安瀾の味方
紅拂女(こうふつじょ) 安瀾の母:田若蘭の義姉妹、安瀾のことをずっと気にかけていた
【あらすじ】
~安賢公館(あんけんこうかん)~
李綱(りこう・皇太子殿下の先生)が、盧寿(ろじゅ)と辛月(しんげつ)の居る部屋に入ってきて、師である盧寿に挨拶をする。外で皇太子殿下が待っているので会ってほしいとお願いすると、盧寿は獄中の王太医も長く待っていると皮肉を言う。李世民が玉座についた時のこと(玄武門の戦い)がどうしても許せない盧寿は、李綱の熱心なお願いにもかかわらず、皇宮に入ることを頑として受け入れてはくれない。一向に部屋の中に呼ばれず、承乾と雲燁はずっと外で待たされていた。
やっと李綱、盧寿と辛月の三人が出てきて、お互いに自己紹介をし部屋の中に案内されようとしたその時、雲燁は盧寿の顔を見て目を疑った。
王教授だ!!
雲燁は盧寿(王教授)に親しげに話しかけ、二人だけになったところで「王教授、俺だよ 雲不器(うんふき)だよ。一緒に北京に帰ろう~~」とすがりついて懇願する。しかし全くの別人である盧寿は、雲燁の意味不明な言動が理解できず、ふざけてるとしか思えない雲燁を怒って突き飛ばしてしまった。
すっかり気分を害した盧寿は、皇太子の皇宮に入ってほしいという申し出に対して、「君主とは、臣下とは、父とは、子とは 何か?」と答えにくい質問をして皇太子を追い返そうとした。
先生も承乾も口をつぐんでいたため、雲燁が「三字経を読み三綱を知っている。君臣の義、父子の親(しん)、夫婦の順。養いて教えざるは父の過ちなり」とすらすらと返答する。雲燁の見聞の深さに感心した盧寿が、君の座右の銘は何か?とたずねると、「私の師匠が説いている『己の欲せざるところは人に施すことなかれ』だ」と雲燁は作り話を言う。
皇后が師匠だとの言葉に一同は唖然とするが、座右の銘に盧寿は感服し、その場は丸くおさまる。そして、盧寿は皇宮に来てほしいとの皇太子の申し出を受けてくれることになった。
承乾たちが帰った後 盧寿は、「雲燁という男は実に面白い。師匠が皇后というのは嘘だと思うが、自分が皇宮に入って皆を正してやろう」と皇宮に入る決意を固めた。
~陛下の部屋~
「皇后のことを三字経の祖であり師匠だと言った雲燁の話に、盧寿が感服して皇宮に来ることを約束をしてくれた」と承乾が、陛下と皇后に話すと二人はとても喜んだ。
師匠とよんでおきながら、なぜ姪との縁談を断ったのかと皇后に聞かれ、雲燁は一か八かで「自分には思い人がいる」と答えた。
相手は?と聞かれ、
小冉(しょうぜん)と答えても理解してもらえないしどう返答しようか困っていると、承乾が「私の姉、安陽公主だ」と答えてしまう。
雲燁はその言葉に、事実は異なるが否定はせず、「心から慕ってはいるが自分の片思いで何も望んではいない」と答えた。
盧寿と接見する時に雲燁がいてくれれば心強い、と言う皇后の口添えもあり、雲燁は辺境行きではなく程将軍の兵営での訓練に変わり、都に残れることになった。
~安瀾の部屋~
雲燁と自分は無関係だと陛下に伝えはしたが、自分のせいで雲燁に迷惑をかけたくないと考えている安瀾。その部屋に、雲燁の作った料理を持って承乾が入ってきた。明日雲燁が兵営に行くことを聞き心配な表情の安瀾だったが、辺境の地ではなく、程おじ上の兵営に行くことになったことを聞きホッとする。
さらに承乾から、雲燁は姉上が好きで一生思い続けると陛下に言ったと聞き、デタラメを言わないでと釘を刺したのにと言いながらも、まんざらでもないといった表情になり一人笑みを浮かべた。
~兵営~
兵営での訓練に全く乗り気でない雲燁は、程将軍の訓練場にお酒の瓶を持ってやって来た。雲燁は程将軍に挨拶をし、お酒を渡してご機嫌を取る。そこに兵役の訓練で鍛え上げた肉体をした 秦懐玉(しんかいぎょく)と李得誉(りとくよ)の二人がやって来て、程将軍がこれからは三人で訓練するようにと命じた。
彼らと一緒に訓練したら大変なことになりそうだと感じた雲燁は、程将軍に鎧を着て集団でやっているここの訓練を先程見せてもらったが、やり方が非科学的だと主張。戦で大事なことは兵法、そして単騎で戦える程将軍のような兵士を育てることだ、とまことしやかに語った。
雲燁は兵士たちに命じて、身体能力・柔軟性・平衡感覚といった基礎能力向上のための 鉄棒や平均台等の器具を作る。雲燁は訓練のやり方を程将軍に教え、このまま訓練から逃がれようと思っていた。
ところが、程将軍にお前も一緒に鍛えろと言われ、雲燁は当てが外れ自分の提案した訓練に参加せざるを得なくなってしまった。
~広間~
広間には皇后が座っており安瀾を見ている。安瀾に礼儀作法を教える 呉 尚儀(ご しょうぎ)が、正式な三つの挨拶の手本を実際にしてみせる。公主もどうぞ、と言われ実際に安瀾も挨拶をする。しかし、皇宮から出たいと思って全くやる気のない安瀾は適当に挨拶をしてみせる。皇后と呉尚儀は怪訝な顔をし、再度呉尚儀が手本を見せて安瀾にやらせてみるが変わらない。思い余って皇后自ら手本を示す。さらにもう一度手本を見せている時に、皇后はめまいを起こしよろめいてしまった。
ちょうどそこに陛下が入ってきて、「皇后はそなたを実の娘のようにかわいがっている。朕を落胆させるな」と言い放って二人は出て行った。
その後も呉尚儀の厳しい指導が続き、耐えられなくなった安瀾は彼女を突き飛ばして部屋から飛び出し、皇宮を抜け出してしまった。
~侯君集の馬車~
安瀾は侯君集の馬車の中にいた。黙って皇宮から抜け出したことを聞いた侯君集は、嫌なことでもあったのか?と安瀾を気遣い心配した。都には自分の居場所はないと思っていた安瀾だが、侯君集から母と義姉妹の紅拂女(こうふつじょ)の名前を初めて聞き、気になり会いに行くことにした。
【ポイント】
山東学者の盧寿が、現代の王教授に瓜二つでした!!現代に戻りたいと思っている雲燁は、必死にしがみついて盧寿に「一緒に帰ろう~~」と懇願しますが、通じるわけないですよね(笑)本当にこのシーン爆笑です。
少し真面目な話になりますが、
盧寿が「君主とは、臣下とは、父とは、子とは 何か?」と皇太子に質問したことの真意は、玄武門の戦いのことです。『兄弟を殺害し、親を幽閉して玉座に着いた李世民のことをどう考えているのか?』と、息子の承乾に聞いてきたのです。
盧寿は李世民が皇帝になった経緯がどうしても許せないようですね。また李世民も山東学派で頑固な盧寿を疎ましく思っているようです。
実際に山東学派があったのか?このドラマでの設定なのか?調べてもよく分からないのですが、玄武門の戦い、李世民、山東学派の盧寿、この三つの関係はこのあとも重要になってきます!
* 玄武門の戦い→4話で説明しています。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
以降もお楽しみに